ゲーミングPCの置き場所で守るべき条件
1. 通気性:吸気口と排気口をふさがない
ゲーミングPCは高性能CPU・GPUの排熱が大きく、空気の通り道がすべてと言っても過言ではありません。
- 背面・上面・側面の排気口から 最低でも10〜15cm以上、余裕を見て 20〜30cm程度 空けると安心です。
- ケース天面排気ありの場合は、真上に棚板を密着させないようにします。
- 吸気側(前面・底面・側面)の目の前に壁や荷物を置かないことが重要です。
2. 温度・日当たり:直射日光と熱源を避ける
- 窓際の直射日光が当たる位置や、ヒーター・加湿器の直近はNGです。内部温度やパーツ寿命に悪影響があります。
- 室温は目安として10〜35℃に保てる部屋がおすすめです。
3. ホコリ:床から少し離す・絨毯直置きを避ける
- 床はホコリ・髪の毛・ペットの毛が溜まりやすく、底面吸気タイプのケースは特に要注意です。
- 絨毯やラグの上に直置きすると、吸気口をふさぎやすくなります。板やPCスタンド、すのこ、ラックをかませて「床から数cm〜十数cm浮かせる」だけでもかなり違います。
4. 安定性・安全性:転倒・足引っかけ対策
- グラボ入りのゲーミングPCは重量級です。ぐらつく棚・細い台・通路のど真ん中は避けた方が良いです。
- 足をぶつけやすい位置や、キャスター椅子で巻き込みそうな位置もNGです。
- 小さな子どもやペットがいる場合は、手や足が直接当たりにくい壁側・デスク側面への設置が安心です。
5. 利便性:配線・電源ボタン・USBへのアクセス
- 頻繁にUSBメモリやヘッドセットを抜き差しするなら、完全に死角へ押し込まないことも大切です。
- ケーブルが管理しやすいレイアウトにしておくと、結果的に熱こもりや転倒リスクも下がります。
ゲーミングPCはどこに置くのがおすすめ?
1. デスクの上に置く場合
メリット
- 吸気・排気口を確保しやすく、通気性が良いです。
- LED・ガラスパネル搭載ケースなら見栄えが良く、メンテも楽です。
- 足元をスッキリ保てます。
デメリット
- 机の上のスペースを圧迫します。
- モニター位置やキーボードの奥行きが取りにくくなる場合があります。
- 振動やファン音が直接耳に届きやすく、静音にこだわる人にはおすすめしません。
おすすめ
- 広めのL字デスクや、サイドボードの端に置ける環境なら非常に良い選択肢です。
2. デスク下・足元に置く場合(人気レイアウト)
メリット
- 机の上がスッキリし、作業スペースを最大化できます。
- 耳から距離が取れるので、騒音が気になりにくくなる場合が多いです。
- ケーブルもデスク裏にまとめやすく、配線が整いやすいです。
注意点
- デスクの脚と壁に挟んで三方向をふさがないようにします。
- 背面〜壁は最低10〜15cm、できれば20〜30cm空けます。
- 絨毯やカーペットの場合はスタンド・板・すのこで底面を浮かせます。
- デスク天板の裏がすぐ上にある場合、天面排気のケースは避けるか、スペースに余裕を取りましょう。
おすすめ
- 「デスク右か左の内側にPCスタンドを置き、その上にケース」のパターンは、排熱・ホコリ・利便性のバランスが良い置き場所です。
3. 床に直置きする場合
正直に言うと、おすすめはしませんが、スペース的にやむを得ないケースもあります。
リスク
- ホコリを大量に吸いやすい
- 絨毯で底面吸気をふさぎやすい
- 足や掃除機がぶつかる
- 湿気や水こぼしのダメージを受けやすい
やるなら最低限これだけは
- 板・すのこ・PCスタンドで床から5〜10cm以上浮かせる
- 吸排気口の前後左右を塞がない
- 定期的にフィルター清掃&内部清掃をする
4. スチールラック・シェルフに置く場合
メリット
- 四方が開放されていて通気性が良い
- 高さを調整できるので、ホコリ・足元衝突リスクを下げられます。
- 周辺機器やフィギュアと一緒に魅せるレイアウトにも向きます。
注意点
- 奥行きが狭くて背面が壁に近くなりすぎないようにする
- 棚板のすぐ上に天面排気を向けない
- グラつかないよう耐荷重チェックをする
壁との距離の目安
壁との距離は以下を目安に空けておくのがおすすめです。
- 背面排気口〜壁:最低10cm、理想は20〜30cm
- 側面吸気・排気口〜壁や家具:5〜10cm以上
- 天面排気がある場合の上方向:10cm以上は空ける
- ケース前面(吸気側):物を密着させない
数値はあくまで目安ですが、「通路として空気が通るかどうか」をイメージすると失敗しにくいです。
ゲーミングPCの置き場所と「騒音」の関係
置き場所はうるささの感じ方にも直結します。
- 耳の高さ・距離
- デスク上で耳に近いと、同じdBでも音が大きく感じます。耳から少し離れた足元・側面置きの方が体感はかなりマイルドです。
- 壁の反射
- 背面を壁にベタ付けすると、排気音が反射してこもった音になりがちです。数十cm空けると抜けが良くなります。
- 共振
- グラつく棚や薄い天板の上は、ファン振動が「ブーン」と増幅されることがあります。重くて安定した台を選ぶと静かに感じます。
静音志向なら、「足元スタンド or デスク横」「壁から適度に離す」「安定した台」の三点を意識するとかなり改善します。
よくある質問(FAQ)
Q. 壁から何cm離せばいいですか?
A. 多くの解説では「最低10cm、余裕を見て20〜30cm」が推奨されています。排気の勢いが強いゲーミングPCでは、背面20cm前後を目安にすると安心です。
Q. デスク下に入れても大丈夫ですか?
A. 三方向を完全に囲わず、前面と背面(できれば側面も)に風の通り道があれば大丈夫です。床から浮かせる・壁から離す・ホコリ対策をセットで行うと安全です。
Q. スチールラックに置いたらうるさくなりました。
A. 棚板が振動して共振している可能性があります。ゴムシートを敷く・別の段に変える・ラックを壁から少し離すなどで改善することが多いです。
Q. 絨毯しかない部屋です。どうすればいいですか?
A. 底面吸気があるケースは必ず板・すのこ・PCスタンドを使って浮かせてください。吸気口を塞ぐと熱暴走や寿命短縮につながります。
Q. ケース上に物を乗せてもいいですか?
A. 天面排気や吸気がある場合はNGです。穴がないフラット天板でも、重い物は歪みや共振の原因になるので避けた方が安全です。


